毎年、８月１６日に行われる京都の伝統行事・五山の送り火は「大文字焼き」と呼ばれたりもしますが
京都では送り火や、大文字（だいもんじ）と呼ぶことが多いです。
子供の頃はお盆の準備をする時は祖母に教わりながら「なす」と「きゅうり」でご先祖様をお迎えするために「精霊牛」を、
帰りは迷わずに帰ってもらうために「精霊馬」を作っていたことを思い出します。
16日に行われる五山送り火の意味は？
送り火はお盆に自宅に戻ってきた精霊を再び冥土に帰るのを送るという意味があります。
五山の送り火の中で、一番有名なのは大文字で知られる東山の如意ヶ嶽の「大」ですよね！
この「大」の意味は諸説あるのですが代表的なものでは
- 最初は「大」ではなくもともと悪魔を退治するための星をかたどった。
- 北極星を象った大の字を山に灯したのが起源ではないか。
- 弘法大師が護摩壇を大の字型に組んでいたからではないか。
- 「大」の字は「一人」と書くことから人間の無病息災を祈る火という説。
古くからの行事に関わらず解明されていないこともとても不思議ですが、古い文献にも起源を表す明確な記述は残されていないようです。
解明されていないことは不思議で知りたくもありますが、そんな毎年行われるこの夏の行事がミステリアスで楽しみでもあります。
2020年8月16日の夕方の大文字
2020年の8月16日の東山の如意ヶ嶽の「大」です！
すでに誰か山に登って準備をしていらっしゃるようです。
毎年暑い中送り火の準備をするのはどれだけ大変なことだろうと思います。今夜が楽しみだなぁと思いながら写真を撮りました。
五山の送り火の点火時間は？
毎年8月16日の午後8時から点火
大文字送り火・・・午後8時
松ケ崎妙法送り火・・・午後8時05分
船形万燈籠送り火・・・午後8時10分
左大文字送り火・・・午後8時15分
鳥居形松明送り火・・・午後8時20分
※気象条件により時間が前後することがありますが、概ね各山とも上記時刻から約30間灯される予定で執り行われます。
初めての6点点火の大文字、最初で最後になりますように。
遠くから携帯のカメラで撮影したのであまり綺麗ではないですが、UPします。
今年はコロナの影響により、見物客が密集しないよう各山とも点火箇所を大幅に減らして実施されたので少し寂しい送り火でしたが
静かにご先祖様の精霊を送ることができました。
8月16日の送り火が終わると、ご先祖様が冥土に帰る寂しさを感じながら夏が終わってしまった・・・・と毎年思うのです。
